AI倫理声明

子どもの安全のためのAI倫理に関する声明

公開日 2024年6月28日

前文

株式会社AiCAN(以下、「当社」という。)は、「すべての子どもが安全な世界」をビジョンに掲げ、子どもの安全に関わる支援者の業務を、テクノロジー(ICTシステムやデータ利活用等)と現場知見の融合を通してサポートする事業活動を行なっています。その一環として、当社では、人工知能(Artificial Intelligence、以下「AI」という。)を利活用して子どもの安全に関わる支援者の業務の効率化や意思決定を補助するサービスの研究・開発・実践にも力を入れて取り組んでおります。

一方で、近年、AIを利活用する組織においてAIに関連する倫理的な問題が指摘され、AIの倫理面を考慮したAIガバナンスの重要性が国内外で高まっています。当社が提供するAIを利活用したサービスについても、子どもとその家族、社会に与える影響が大きいことから、本声明を公表することとしました。本声明は、当社のAI開発・実践における倫理的な基本理念とそれを達成するための取り組みを記載し公表することで、信頼性と透明性を確保することを目的としています。

この基本理念や取り組みは、AIに関する国内外の法制度・ガイドラインの動向、技術の進展、人々の生活や社会情勢の変化、当社の実践状況を踏まえ、必要に応じて内容を更新していきます。

基本理念

当社のビジョンである「すべての子どもが安全な世界」の要素の一つは、下記に示す子どもの権利条約 (United Nations “Convention on Children’s Rights”, 1989) における 4 つの原則が充足した状態にあることだと当社は考えます。よって、当社はこれらの原則に立脚し、子どもの最善の利益と権利を優先したAIの開発・調達と実践を行います。

生命、生存及び発達に対する権利

すべての子どもの命が守られ、もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障される。

子どもの最善の利益

子どもに関することが決められ、行われる時は、「その子どもにとって最もよいことは何か」を第一に考える。

子どもの意見の尊重

子どもは自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、おとなはその意見を子どもの発達に応じて十分に考慮する。

差別の禁止

すべての子どもは、子ども自身や親の人種や国籍、性、意見、障がい、経済状況など、どのような理由でも差別されず、条約の定めるすべての権利が保障される。

取り組み

基本理念を達成するために、当社では以下の取り組みを実施します。

AI倫理指針の策定

基本理念に立脚したAI倫理指針と実践ガイドラインを策定し、それらに則したAIガバナンスを実行します。

倫理的評価

当社のAI倫理指針と実践ガイドラインに則して、AIの開発・調達・導入・運用・廃棄等を実施した上で、これらのAIライフサイクルに対する倫理的評価を実行し、文書化します。

利害関係者との協働

当社は、AIの開発者、提供者、利用者の倫理的な責任を明確にした上でAIガバナンスを実行します。当社はAIの開発者・提供者として、利用者に対するAIの目的・効果・利用方法・リスクについての説明、研修、対話を重視し、利用者と協働することで基本理念の達成を目指します。また、利用者のみならず、AIによって影響を受ける利害関係者を特定し、それらの利害関係者の人権に配慮したAIガバナンスの実施に努めます。

組織体制の整備と運用

当社のAI倫理指針を実現するために必要となる組織体制を整備し、運用します。具体的には、AI倫理全般について整備・運用を行う委員会、AI倫理の評価を行う委員会、表出したAI倫理の課題に対処する委員会等を設置します。

社員の教育

国内外のAIガバナンスの動向、当社の基本理念・AI倫理指針・取り組み・組織体制について、社員向けの研修を実施することで、当社の全社員がAI倫理の重要性を理解し、実践します。

以上

株式会社AiCAN

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